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価値を、未来へつなぐということ―飲食店オーナーの事業承継を通して考えたこと

更新日:5 日前

 飲食店オーナーの事業承継を、実際の現場で対応する機会がありました。その店は、オーナー自身が料理をつくり、味を決め、長年にわたって常連に愛されてきた店でした。だからこそ、承継の話は単なる経営者交代ではなく、「この店は、この先どうなるのか」という問いそのものだったように感じます。オーナーが厨房を離れることで、味や雰囲気が変わってしまうのではないか。常連は離れてしまわないか。そうした不安が、関係者の間に静かに漂っていました。

 この経験を通じて強く感じたのは、飲食店の事業承継で本当に問われているのは、レシピや設備ではなく、オーナーが積み重ねてきた価値そのものだということです。それは、どんな基準で味を決めてきたのか、人とどう向き合ってきたのか、どんな判断を大切にしてきたのか、といった“言葉になりにくいもの”です。

 そして、これは飲食店に限った話ではありません。オーナーの判断や感覚が企業価値の中核を担ってきた多くのオーナー系企業にも、同じ構造があります。一方で、すべてをそのまま引き継ごうとすることが、必ずしも良い承継につながるとは限りません。後を継ぐ人が、自分なりの挑戦や工夫を重ねられなければ、企業は次第に力を失ってしまいます。大切なのは、守るべき価値の核を見極めることと、次の世代が価値を重ねていける余白を残すこと。事業承継とは、過去を固定することではなく、未来につながる形に価値を“編集し直す”プロセスなのだと感じました。

 飲食店オーナーの承継の現場で見たこの気づきは、企業を持続的に成長させたいと考える全てのオーナー系企業に通じるものだと思っています。価値を、未来へつなぐ。それは、人と組織の感情に向き合いながら、次の物語をつくっていく挑戦なのだと感じています。

価値を未来へつなぐ事業承継を考える 2025年12月16日

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